2018-05-25
感じる遊び(とる) ードジョウとりー
ドジョウを捕る方法としては、いろんな漁法があった。
一番簡単な方法として、網ですくう方法である。これは、フナなどと一緒にとれるので、ドジョウだけをえらんで種類を別々にした。
次に、竹であんだ筒状のドウと呼ばれるものを、夕方、川や堀に土でとめた。これをドウをかけるといっていた。朝までおくと、ドジョウは、そのドウの中へ入り込み面白いように捕れた。
また、そのドウの中に、田からとったタニシを石でつぶし、それを米糠でいって混ぜることもした。ドジョウはその餌を求めてドウの中へ入った。
それから、ドジョウ掘りをして捕る方法もあった。田や堀に水がいらなくなり、水がひくと、その泥の中のドジョウを掘った。泥の中にもぐっても、ドジョウの穴があるので、その穴を掘ると必ず捕れた。
そして、ドジョウぶちという漁法もあった。篠竹の先の方に割れ目をつけ、木綿針を十本位植えて針が抜けないように糸で竹にくくりつけて「ヤス」をつくる。そのヤスを持って、ひで松(たい松)の灯りを持ち、田植えの苗がのび始めた頃、稲株の間をよく見た。夜はドジョウが眠っているので、灯りを近づけドジョウを見つけヤスで打って捕った。
たい松から石油のカンテラにかわったが、ドジョウ捕りの方法は同じであった。
岩谷文輔
『郡山のことばとくらし』
監修 大島建彦
編 福島県郡山市教育委員会文化課
平成2年3月31日発行
関連記事
コメントを残す