2018-05-15

重ね池

昔々、逢隈村鬼生田という所があって、道路から車も通らない細い路を奥へ奥へと行くと、竹ささや大きな松林があった。林の中ではカッコウ鳥や狐が鳴いていた。

そこに重ね池という大きな池が二つ並んであった。

ところがこの池は雨が降るたびに土手が崩れ、村の人たちが直しても直しても崩れてしまうので大変困っていた。

そんなある日、人の杭をさせば崩れないという話を聞き、ボテフリ(てんびんの前後のカゴに品物を入れて売り歩く人)をつかまえ、酒や魚でもてなし、そのまま埋めてしまった。

それから土手はいちども崩れることなく、今ではこの池もきれいになり、休みの日には子どもたちが大勢集まり、魚釣りなどをして遊ぶようになった。

西田町 渡辺イノ

『郡山の伝説』
昭和61年3月10日発行
監修 東洋大学教授・文学博士 大島建彦
発行 郡山市教育委員会
編集 郡山市教育委員会社会教育課

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